タブレット市場で注目を集めているXiaomiの最新モデル「Pad 6s Pro」。高性能チップセットや大画面ディスプレイを搭載し、動画視聴から仕事用途まで幅広く対応できる1台として注目されています。本記事では、実際の使用感をもとにXiaomi Pad 6s Proのレビューを行い、処理性能、ディスプレイ品質、操作性、そして携帯性など、多角的な視点からその実力を検証します。購入を検討している方や他機種と比較したい方にとって、参考になる内容をお届けします。

- 処理性能や動作のスムーズさ
- 映像と音質のクオリティ
- バッテリーの持続時間と充電速度
- サイズや重さを含む携帯性の評価
Xiaomi Pad 6s Pro レビューで見る実力

- ベンチマークで検証した処理性能
- 画像や写真の表示クオリティ
- 映画視聴に適した映像と音質
- タッチ操作の快適さと反応速度
- 高負荷時の発熱と動作安定性
ベンチマークで検証した処理性能
Xiaomi Pad 6S Pro 12.4は、ハイエンドタブレットとして十分な処理性能を備えています。Snapdragon 8 Gen 2を搭載し、実際のベンチマークテストでは「AnTuTu」で平均約152万点という非常に高いスコアを記録しています。これは、スマートフォンの中でも上位クラスに位置する性能であり、一般的なタブレット用途はもちろん、高負荷の作業にも対応できる実力です。
特に、動画編集や3Dゲームのような重たい処理が必要なアプリケーションでも、ストレスなく動作します。例えば、人気ゲーム「原神」を高設定でプレイしてもカクつきはほとんど見られず、滑らかなプレイ感が得られました。また、複数アプリを同時に開いてのマルチタスク操作も快適で、4つのアプリを並行して使用することも可能です。
ただし、長時間の使用や高負荷の処理を行うと、表面温度がやや上がる傾向があります。前面で36.3℃、背面で30.1℃程度まで上昇したという検証結果もあり、手に熱を感じることがあるかもしれません。この点においては、短時間ごとに休憩を挟むなどの工夫が必要でしょう。
このように、Xiaomi Pad 6S Pro 12.4は、価格帯から見ても非常に高い処理性能を誇り、仕事や趣味の両方で活用しやすい1台といえます。
画像や写真の表示クオリティ
写真や画像を美しく表示したい人にとって、Xiaomi Pad 6S Pro 12.4は非常に魅力的な選択肢です。12.4インチの大型ディスプレイは、解像度3048×2032という高精細仕様となっており、細部までくっきりと描写されます。特に、文字の輪郭や被写体の輪郭がぼやけることがなく、拡大表示しても画質の粗さは目立ちません。
その理由のひとつに、色表現の豊かさがあります。表示される色には深みがあり、グラデーションも自然。風景写真などでは、空の青から夕日のオレンジまでが滑らかに変化し、奥行きのある表現が可能です。実際、画質の評価においては「立体感がある」「暗部のグラデーションも自然」など、ポジティブなコメントが多く見受けられました。
一方で、明暗差の激しいシーンでは、黒の表現がやや浅く感じられる場面もあるため、HDR性能にこだわるユーザーには注意が必要です。とはいえ、一般的な利用においては十分に高レベルな表示性能を備えていると言えるでしょう。
写真の閲覧、イラスト鑑賞、電子書籍の読書など、あらゆるビジュアルコンテンツにおいて快適な視聴体験を提供してくれるディスプレイ性能です。大画面を活かして詳細な画像を楽しみたい方には、満足度の高い仕様といえます。
映画視聴に適した映像と音質
Xiaomi Pad 6S Pro 12.4は、映画や動画コンテンツを楽しみたい人にとって非常に満足度の高いタブレットです。ディスプレイはDolby Visionに対応しており、明るさの階調や色の深みをより自然に再現します。実際に映像を再生すると、人物の肌の質感や背景の細かな表現まで、リアルに描かれていることが確認できました。
音質面でもこだわりが見られます。6つのスピーカーが左右両側に配置され、Dolby Atmosにも対応。これにより、画面から発せられる音が立体的に広がり、まるで映画館のような臨場感が味わえます。音の奥行きや位置感覚も表現されやすく、アクションシーンや音楽の再生でも高い没入感を得られるでしょう。
ただし、すべての音域が完璧というわけではありません。一部のレビューでは「低音の響きがやや弱い」との指摘がありました。また、大音量にすると一部で音割れのような違和感を覚える場面もあります。イヤホンを使うことでこれらは回避できるため、自宅ではスピーカー、外出先ではイヤホンという使い分けがおすすめです。
このように、Xiaomi Pad 6S Pro 12.4は映像と音の両方で高いクオリティを実現しており、映画やドラマを快適に楽しむには十分な性能を持っています。
タッチ操作の快適さと反応速度
Xiaomi Pad 6S Pro 12.4は、タッチ操作における精度と快適さでも高評価を得ています。画面のリフレッシュレートは最大144Hzに対応しており、スクロールやスワイプといった基本操作が非常になめらかです。動きの速い画面でも残像が少なく、ストレスなく操作できます。
実際にWebブラウジングや電子書籍を操作したとき、画面が指の動きについてくる感覚がありました。特に、スクロールを止めたい位置でピタッと止まる点は、読み物を楽しむ際に大きな利点です。タップ操作も反応が良く、小さなリンクやボタンにも正確にアクセスできました。
さらに、Xiaomi独自のOS「HyperOS」による最適化も効果的です。複数アプリを同時に操作しても遅延が発生しにくく、画面切り替えやジェスチャー操作もスムーズでした。ただし、サードパーティ製のランチャーを使用すると一部のジェスチャーが無効になるケースもあるため、設定時には注意が必要です。
こうした操作性の高さは、動画編集や資料作成といった作業用途だけでなく、エンタメや日常のブラウジングでも快適さを実感できます。タッチ精度とレスポンスの両面で、ストレスのない操作体験が可能なタブレットです。
高負荷時の発熱と動作安定性
Xiaomi Pad 6S Pro 12.4は、高性能チップセット「Snapdragon 8 Gen 2」を搭載しており、重たい処理にも強い構成となっています。しかし、高いパフォーマンスの裏で、発熱にはある程度の注意が必要です。
検証では、3Dゲームや動画編集などの高負荷なアプリケーションを使っている間に、表面温度が最大で約36.3℃、背面で30.1℃ほどに上昇することが確認されています。この温度は手で持って操作していると「やや暖かい」と感じる程度で、やけどなどの危険はありませんが、長時間使用する際には気になる人もいるかもしれません。
とはいえ、パフォーマンスの低下や強制終了といった動作の不安定さは特に見られませんでした。ゲーム中にフレームレートが落ちるような場面も少なく、アプリの切り替えや複数操作を同時に行っても動作はスムーズです。OS側での最適化も影響していると考えられ、発熱があってもパフォーマンス維持にはしっかり配慮されている印象です。
ただし、夏場や充電しながらの使用など、周囲の温度や条件によっては発熱が強まる場合もあります。こういったケースでは、一時的に使用を中断したり、冷却環境を整えるなどの工夫が効果的です。
高性能なタブレットにおいて発熱は避けられない要素ではあるものの、Xiaomi Pad 6S Pro 12.4は安定性を維持しながらバランスよく制御されています。日常利用においては、大きな問題になることは少ないでしょう。
Xiaomi Pad 6s Pro レビューからわかる適正評価

- バッテリーの持続時間と充電性能
- 大画面での携帯性と重さの評価
- 利便性を高める独自機能とOS
- 他モデルとのスペック比較
- どんなユーザーに向いているか
バッテリーの持続時間と充電性能
Xiaomi Pad 6S Pro 12.4は、バッテリー容量10,000mAhを搭載しており、日常的な使用には十分なスタミナがあります。実際の検証では、YouTube動画の連続再生で約6時間12分持続することが確認されており、映像コンテンツの視聴やネット利用を数時間程度行う分には問題ないレベルです。
ただ、他のタブレットと比較すると、持続時間が特別長いというわけではありません。ゲームや動画編集のように消費電力の大きいアプリを長時間使うと、バッテリーの減りが早く感じられることもあるでしょう。特に外出時など、コンセントが使えない状況ではモバイルバッテリーの携帯を検討しておくと安心です。
一方で、充電速度は非常に優秀です。付属の120W急速充電器を使用すれば、わずか35分でフル充電が可能とされています。この充電スピードはタブレットとしては異例であり、短時間の充電でもある程度の使用時間を確保できる点は大きなメリットです。
なお、急速充電は純正のアダプターとケーブルの使用が前提となるため、他社製の充電器では充電速度が落ちる可能性があります。効率的な運用のためには、同梱の充電器を積極的に活用するのがよいでしょう。
大画面での携帯性と重さの評価
Xiaomi Pad 6S Pro 12.4は、12.4インチという大画面が魅力の一つですが、その分サイズと重さには注意が必要です。本体サイズは幅19.158cm、奥行27.87cm、厚み0.62cmで、重量は約598g。これは小型ノートパソコンに近いサイズ感であり、手軽に持ち歩けるタブレットとは言いにくいかもしれません。
例えば、片手で長時間持つのは負担になりやすく、通勤時に立ったまま使用するようなシーンにはやや不向きです。また、小さなバッグやサコッシュなどには入りにくいため、収納スペースにもある程度の余裕が必要になります。
とはいえ、大きめのトートバッグやリュックであれば無理なく持ち運ぶことができ、自宅やカフェでの使用が中心であれば気になるほどの重さではありません。むしろ、大画面での操作性や視認性の良さが活きる場面では、携帯性よりも快適性が上回るケースも多くあります。
さらに、専用キーボードやスタンドと組み合わせればノートPCのように活用することもでき、用途次第ではモバイル環境でも十分に活躍する製品です。コンパクトさを最優先にする方には不向きですが、画面の広さと引き換えと考えれば、許容できる重さといえるでしょう。
利便性を高める独自機能とOS
Xiaomi Pad 6S Pro 12.4は、単なる高性能タブレットにとどまらず、独自OS「Xiaomi HyperOS」によって利便性が大きく向上しています。このOSはAndroidをベースに開発されており、マルチタスクやスマホ連携といった機能がスムーズに行えるよう最適化されています。
中でも注目すべきは、最大4つのアプリを同時に表示できるマルチウィンドウ機能です。これにより、例えば左側にブラウザを表示しながら右側で動画を流しつつ、メモ帳で書き込みをする、といった並行作業が直感的に行えます。仕事や学習用途で活用したい方にとっては大きな強みです。
また、Xiaomi製スマートフォンとの連携機能も充実しています。タブレット上にスマホの画面を表示したり、スマホのカメラをタブレットで操作する「ディレクターモード」といった機能が利用可能です。これにより、異なるデバイス間の作業効率が向上します。
さらに、会議用の「FocusFrame」やAIによる議事録自動作成など、オンラインミーティングに役立つ機能も搭載されています。これらの機能はビジネスシーンでも重宝されるでしょう。
ただし、HyperOSは純粋なAndroidとはUIや設定項目が一部異なるため、慣れるまでは操作に戸惑うことがあるかもしれません。とはいえ、多機能かつ実用性の高いカスタマイズが施されたOSであり、使いこなすほどに利便性を実感できる設計です。
他モデルとのスペック比較
Xiaomi Pad 6S Pro 12.4は、ハイエンドクラスに分類されるタブレットであり、同価格帯または少し安価なモデルと比較しても、性能面で明確な優位性があります。比較対象としては、Redmi Pad ProやHUAWEI MatePad 11.5インチなどが挙げられます。
まず処理性能では、Snapdragon 8 Gen 2を搭載するXiaomi Pad 6S Proが圧倒的です。AnTuTuベンチマークで150万点を超えるスコアを記録しており、Redmi Pad Pro(約130万点)やHUAWEI MatePad(約66万点)と比べても格の違いが明らかです。ゲームや編集作業を快適に行いたい人には、非常に心強いスペックです。
ディスプレイサイズも特徴的です。多くのモデルが10~11インチ前後なのに対し、6S Proは12.4インチとひと回り大きく、作業スペースに余裕があります。また、解像度も3048×2032と高精細で、画像や動画の表示においてもクオリティは一段上です。
一方で、重さやサイズ感においては、コンパクトなモデルに軍配が上がります。例えば、LAVIE Tab T9は8.8インチで約350gと軽量設計のため、持ち運びやすさでは明らかに優れています。外出先で頻繁に使うことを前提とするなら、こちらのほうが扱いやすいかもしれません。
価格面では、6S Proは約7~8万円と、他のモデルより高めですが、搭載している機能やスペックを考えると妥当な水準です。性能重視でタブレットを選びたい方には、十分にコストパフォーマンスが高い1台といえるでしょう。
どんなユーザーに向いているか
Xiaomi Pad 6S Pro 12.4は、タブレットに高性能と多機能を求めるユーザーに適しています。12.4インチという広い画面と高解像度、そしてSnapdragon 8 Gen 2による優れた処理能力を兼ね備えているため、単なる閲覧用にとどまらず、実用的な作業にも対応できる点が大きな特徴です。
まず、仕事とプライベートの両方でタブレットを活用したい人に向いています。オフィス文書の編集、PDFの閲覧、Web会議での使用といったビジネス用途においても、ディスプレイの大きさやマルチウィンドウ機能が活きてきます。また、専用のキーボードやスタイラスペンと組み合わせれば、ノートPC代わりとして使うことも現実的です。
次に、動画鑑賞やゲームを本格的に楽しみたいエンタメ重視のユーザーにもおすすめできます。Dolby VisionやDolby Atmos対応により映像・音声のクオリティが高く、重めの3Dゲームも快適に動作するスペックが備わっています。映画を自宅でじっくり楽しみたい人には、スピーカーやディスプレイの性能がしっかりと応えてくれるでしょう。
一方で、毎日持ち歩きたいと考えている人や、バッグに入れて軽快に使いたいというニーズにはあまり適していません。本体サイズや重量はコンパクトさを重視する人にとってはやや不便に感じることもあるため、軽量モデルを選んだほうが満足度は高くなるはずです。
このように、Xiaomi Pad 6S Pro 12.4は、作業効率とエンタメ体験の両方を重視する人にとって、非常にバランスの取れた選択肢といえます。タブレットに求める機能が明確な人ほど、その価値を実感しやすいモデルです。
Xiaomi Pad 6s Pro のレビューから総合的にわかること
- Snapdragon 8 Gen 2搭載で処理性能はハイエンドクラス
- 高精細な12.4インチディスプレイで画像表示が美しい
- Dolby対応で映画視聴時の映像と音の没入感が高い
- 144Hz対応でタッチ操作がなめらかで反応も良好
- 高負荷時でも安定動作を維持し発熱は適切に制御
- 急速充電対応で短時間でも効率よくバッテリー補充が可能
- HyperOSによる多機能な連携とマルチタスク操作が強み
- 携帯性より据え置き用途に適した大画面モデル